石取りゲームの数学: ゲームと代数の不思議な関係の表紙

石取りゲームの数学: ゲームと代数の不思議な関係

佐藤文広

出版日: 2014/3/15

出版社: 数学書房

ページ数: 239ページ

最終更新: 2023年4月11日

人気スコア: 218

どんな本?

本書は、石取りゲームのような二人遊びを題材に、ゲーム戦略の背後にある数学的な構造の美しさと深さを解き明かす一冊です。読者は、必勝法を数学的に研究する過程で、組み合わせ論やゲーム理論といった数学の基礎概念に触れることができます。これらの概念は、一見すると直接的な実務とは結びつかないように思えるかもしれませんが、アルゴリズム設計、意思決定支援システム、さらにはAIの開発など、論理的思考力や問題解決能力が求められる様々な分野で応用可能な思考の基盤となります。特に、論理パズルや戦略ゲームの分析に興味がある方、数学的な思考で物事を深く理解したい方にとって、本書はゲームの世界を通して数学の面白さを体験できるユニークな入門書となるでしょう。具体的なゲームの必勝条件を導出する過程は、抽象的な理論を具体的な問題解決に落とし込む実践的なトレーニングにもなり、数学的なアプローチの有効性を体感できます。

この本に言及している記事

Q

SE 2年目で読んだ技術書45冊+α

by BinomialSheep on Qiita 2023年4月11日
"ニムやGrundy数といったゲーム理論の初歩を、高校生や学部講義レベルで分かりやすく学べる一冊。プログラミングコンテストのゲーム問題対策に直結する内容であり、モチベーション高く取り組める。4章までは非常に読みやすい。後半は群論や体論の補講もあり、専門外の読者でも数式を追える丁寧な記述がなされており、数学的思考力を養う上でも価値が高い。"