コンピュータサイエンス探偵の事件簿 ―データ構造と探索アルゴリズムが導く真実の表紙

コンピュータサイエンス探偵の事件簿 ―データ構造と探索アルゴリズムが導く真実

Jeremy Kubica, 鈴木 幸敏

出版日: 2018/6/20

出版社: オライリージャパン

ページ数: 268ページ

最終更新: 2024年3月21日

人気スコア: 50

どんな本?

本書は、探偵小説のストーリー仕立てでコンピュータサイエンスの根幹をなす「探索アルゴリズムとデータ構造」を楽しく学べるユニークな入門書です。私立探偵フランク・ランタイムが事件解決のために、線形探索、二分探索、幅優先探索、深さ優先探索といった多彩な探索アルゴリズムと、配列、スタック、キュー、二分探索木といった基本的なデータ構造を駆使します。読者は、推理小説を読む感覚で、これらのアルゴリズムやデータ構造の仕組みと、それがどのように問題解決に役立つのかを直感的に理解できます。実務においては、効率的なデータ検索や情報整理、問題解決のためのアルゴリズム設計といった場面で、本書で得た知識が直接的に応用可能です。特に、コンピュータサイエンスの基礎を、退屈な講義形式ではなく、物語を通して理解したい学習者にとって、本書は他に類を見ない魅力的な学習体験を提供します。事件の謎解きと並行して、コンピュータサイエンスの重要な概念を体系的に身につけられる点が本書の最大の強みです。

この本に言及している記事

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IT読書記録「コンピュータサイエンス探偵の事件簿」

by daidai-orange on Zenn 2024年3月21日
"元刑事の探偵が盗難事件を解決する物語を通して、データ構造と探索アルゴリズムを学べるユニークな一冊。物語の舞台となる町や登場人物、すべてがプログラミングとアルゴリズムに関連付けられており、特に「クラノック夫妻:配列の好きな牧場主」のようなユニークなネーミングが印象的。線形探索や二分探索といったアルゴリズムが、探偵の「調べる、探す」行為と巧みに結びつけられ、楽しみながら理解を深めることができる。コラムで補足されるアルゴリズム解説も、学習の助けとなる。コンピュータサイエンスの世界をナラティブに紹介する試みは、初学者にとって新しい発見があるかもしれない。"