2022年上半期に読んだ技術書
"記号論の概念を関数型・オブジェクト指向プログラミングに適用する試み。記号論自体の理論的未確立さが手探り感を増幅させるが、プログラミング言語の根源的な理解に迫る。特に、プログラミング言語の概念と記号論的アプローチが一致する点に面白さを見出せる。プログラミング言語の理論や哲学に深い関心を持つ研究者や、抽象的な概念を探求したいエンジニアにとって、独自の知見を提供する一冊。ただし、実務への直接的な応用を期待する読者には難解かもしれない。"
田中 久美子
出版日: 2017/4/29
出版社: 東京大学出版会
ページ数: 272ページ
最終更新: 2022年6月22日
人気スコア: 191
本書は、プログラミング言語の根幹にある人工言語の記号論を探求し、人間の言語や思考の本質に迫る、学術的にも高く評価された名著の新装版です。具体的には、「x:=x+1」のような命令文の分析を通じて、自然言語には見られないプログラミング言語特有の「再帰性」や「自己言及」といった記号システムのメカニズムを解き明かしていきます。前半では人工言語と記号論の基礎、情報記号について解説し、第I部・第II部では記号のモデルや種類を詳細に分析。第III部では、記号システム全体の構造、時間、そして系の再帰と進化といった、より高度で哲学的なテーマへと展開していきます。本書で扱われる記号論的アプローチは、プログラミング言語の設計思想や、論理的思考、さらには人間の知性の根源への理解を深めるための強力な視点を提供します。プログラマーだけでなく、言語学、哲学、認知科学など、文理を超えて知的好奇心を刺激される読者にとって、自身の専門分野を再考し、新たな発見をもたらすユニークな知的体験となるでしょう。サントリー学芸賞、大川出版賞受賞という権威ある評価も、本書の学術的な深さと独創性を裏付けています。
"記号論の概念を関数型・オブジェクト指向プログラミングに適用する試み。記号論自体の理論的未確立さが手探り感を増幅させるが、プログラミング言語の根源的な理解に迫る。特に、プログラミング言語の概念と記号論的アプローチが一致する点に面白さを見出せる。プログラミング言語の理論や哲学に深い関心を持つ研究者や、抽象的な概念を探求したいエンジニアにとって、独自の知見を提供する一冊。ただし、実務への直接的な応用を期待する読者には難解かもしれない。"
「記号と再帰 新装版: 記号論の形式・プログラムの必然」と一緒に紹介されることが多い本

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