新潮選書 「3」の発想 数学教育に欠けているものの表紙

新潮選書 「3」の発想 数学教育に欠けているもの

芳沢 光雄

出版日: 2009/10/24

出版社: 新潮社

ページ数: 173ページ

最終更新: 2024年8月28日

人気スコア: 118

どんな本?

本書は、現代の算数・数学教育において失われつつある「3」までの基礎的な発想を再評価し、その重要性を説く一冊です。算数・数学教育が「速く解く」「多く解く」ことに偏重し、物事の本質を理解する「なぜそうなるのか」という思考プロセスが軽視されている現状を指摘します。数学の根本原理が「3」までの要素の組み合わせと応用で理解できるという視点から、ティッシュペーパーの原理、オモリを使った計測法、3項計算、ジニ係数といった身近で分かりやすい例を通して、この「3」の概念がいかに強力で応用範囲が広いかを解説します。数式も含まれますが、文科系の方でも十分に理解できるよう配慮されており、数学的思考の根幹を養いたい方、教育関係者、あるいは論理的思考力を深めたい全ての人にとって、新たな発見と学びを提供するでしょう。他の数学書にはない、教育の本質に迫るユニークな視点が本書の最大の強みです。

この本に言及している記事

Z

全"技術書嫌い"に読んでほしい『「技術書」の読書術』

by tkhr_tech on Zenn 2024年8月28日
"実務で使えるレベルになるために、入門書・専門書・逆引きの3冊を読むという「3」の発想を提唱する書籍。この記事では、Golangの学習にこの考え方を応用しようとしており、技術書を複数冊組み合わせることで、より深い理解と実践的なスキル習得を目指すアプローチが紹介されています。単一の書籍に頼るのではなく、多様な視点から知識を習得したい読者にとって、新しい学習スタイルを確立するヒントとなるでしょう。"
Q

技術書の読書術をざっくり読んで個人的に重要な部分をまとめてみた。

by スイ on Qiita 2023年2月6日
"思考の連鎖を広げる「3」の発想を解説した一冊。2つの関係性だけでなく、3つ以上の要素を考えることで、より深い洞察や独創的なアイデアが生まれることを、具体例を交えて丁寧に説明しています。技術書を読む際にも、入門書・専門書・逆引きのように複数の視点からアプローチする重要性を説き、学習効率と問題解決能力の向上に繋がる実践的な示唆を与えてくれます。"